お疲れ様を、私に。ごめんなさいを、お客様に。
こんばんは。
今日は２０１７年１月３１日。
本日で、弊社は私の担当していた業務から撤退しました。
前回の日記にも書きましたが、１月半ばに突然終了が決まって、突然終わったので、今だ現実が受け入れられません。
私が担当していた業務は、宅配。
バイクに乗って、お客様のお宅に、商品を届けに行く。
・・・たったそれだけなんですけど。
気づいたら、この会社で働く上での私の唯一の武器で、心の支えになっていました。
一昨年の初夏、私はこのバイト先で働き始めました。
学生時代同じフランチャイズで４年程働いてたから、仕事の内容自体はすぐに覚えられて、職場にもすぐになじむことができました。
そんな頃、社長が「実は、うちの店、これから新しいことを始めるんだ」って、キラキラした顔で語ったのを今でも覚えてます。
それが、宅配でした。
うちのフランチャイズは、基本的にお客様に来て頂いて、その場で食事していただくか、テイクアウトしてもらうかの二択なので、宅配は全く新しい提供の形。
宅配は、別オーナーの近隣店舗がやってるなぁという認識でした。
私は最初ドライバーになるつもりは全くありませんでした。
だって、学生時代原付で事故って痛かった思い出しかないし、今原付乗れるかわかんないし。
いざ、宅配が始まってみると、少しずつ宅配の注文が増えて行き。
ノウハウもないまま、試行錯誤しながら、社長と少ない社員がどうにか回している様子でした。
「明らかに人が足りてない。ここで私がドライバーを申し出たら、社内で重宝されるのでは？」
そんなことで私はドライバー業務をやりたいと申し出ました。
原付乗ってた経験から、宅配用のバイクにはすんなり乗れました。
最初は、社長も「若い女性を人の家に行かせられない、どんなことがあるかわからないし」って反対してましたが、葬儀業者を経験してる私には、人の家に行く事自体に全く抵抗ありませんでした。
正直、今住んでる街は、私には縁もゆかりもない土地なので、スマホのGPSを頼りに、お客様の家を目指していました。
それから、弊社のメインのドライバーとして。
お昼の時間（もともと宅配は昼の４時間だけやっていた業務でした）
春と秋の、バイクに乗る風が心地よい日も。
台風で土砂降りの雨の日も。
夏の日差しが強すぎて、蕁麻疹が出るような日も。
冬の、風が冷たくて痛く感じるような日も。
ドライバーとしてシフトに入ってる日と時間は、お客様のもとに、商品を届け続けました。
宅配を頼むお客様は、身体が不自由とか、小さいお子さんがいるとか、何らかの事情で外に出れない人が多いんです。
それ以外の方ももちろん沢山いますが、ホントにリピーターさんは多かったです。
お客様のお宅に行って、商品を渡して、お金を受け取る。
それだけなんだけど、やっぱり思ったことはつい言ってしまうので、少し会話したり。
常連のお客さんは「いつもの宅配のお姉さん」として認識して、笑顔で話しかけてくれたり。
何らかの事情でお店に来れない人ばかりなので、とても感謝されることもありました。
そんな、お客様との触れ合いが、私にはとても心地よかったです。
宅配入ってないときや宅配時間外は、普通のオペレーションをしていたので、外に出るのはちょっとした気分転換になりました。
お客様に、もっと利用してほしくて、特にインセンティブはつかないけどポスティングに出掛けたり。
ポスティング先で猫に出会って癒されたり、苦手な犬に吠えられたり、不審者に思われて必死に身元を説明したり。
ポスティングって宅配以上に体力使うんですよね。
ポスティングした日は疲労感すさまじかったです。
ヘルプにいく店舗でも、宅配を手伝ってました。
土地勘ないってモンじゃないくらい土地勘ないけど、こちらもスマホのGPSでどうにか、届けていました。
最終日の今日も、こちらの店舗での宅配。
今日お届けしたお客様は、全員顔を見知ったリピーターのお客様で、ほぼ地図なしで、頭の中の記憶だけで行けてしまいました。
宅配をめぐって、内勤のパートさんとは口論になったり。
とにかく、良くないこともいろいろありました。
それでも、宅配を守るため、お客様への提供のクオリティを上げるための努力を惜しまず続けてきました。
私は、このフランチャイズでの宅配が好きで、この仕事は真面目に、丁寧に、取り組んできました。
ただ、私と社員と社長とたまにしかしゅっきんできないバイトしか宅配業務ができなかった時点で、スタッフ不足の壁にぶつかって、撤退を余儀なくされました。
この１年と５ヶ月で、私が宅配した回数は１０００件ほど。
多いのか、少ないのか、よくわかりません。
お疲れ様、私。
ただ、明日からは、宅配はもうないんです。
届けてほしいお客様がいても、応えることが出来ないんです。
お客様。ごめんなさい。
いまは実感湧かないけど、数日くらいしたら、「そうか、もう宅配はないのか」って実感が湧いて、つらくなりそうだなぁ。
何の取り柄もない私に、役割を与えてくれてありがとう。
そして、明日から、私はまた何の取り柄もない私に戻ります。
とにかく、今は、
ありがとう、おつかれさま、ごめんなさい。
この気持ちでいっぱいです。
私なりにけじめをつけたくて書いた長文、読んでくださってありがとうございました。
